libconの使い方

目次

  1. はじめに
  2. インストール
  3. 使い方
  4. 関数リファレンス
  5. その他
  6. 履歴

はじめに

libconはPowerX-VM上のVRAMにテキストメッセージを表示する為のグラフィック コンソールライブラリです。デバッグなどに活用してみてください。
※OSエミュレーションが実装されると恐らく不要になるでしょう(^^;

インストール

アーカイブをダウンロードし、適当なディレクトリに展開します。 後はリンク時にlibcon.aをリンクします。

使い方

本ライブラリを使用するのに、malloc()が必要となります。PowerX-VM上で 使用する場合、libom.aも同時に使用する必要があります。

大まかな流れは以下の様になります。

#include "gconsole.h"

GCON *gp ;

  gcon_init() ;
  gp=gcon_open(0,400,24,5) ;

  gcon_set_fgcol(gp,255,0,0) ;
  gcon_print(gp,"Graphic Console1\n") ;

  1. gcon_init()でシステムの初期化を行います。必ず実行して下さい。
  2. gcon_open()で表示するVRAM上の位置とカラム、行数を指定します。この例では VRAM(0,400)の位置からカラム24文字、行数5行のコンソールを開く様に指定して います。
  3. gcon_set_fgcol()で表示する文字色を指定します。初期値はRGB=255,255,255です。
  4. gcon_print()で実際に表示する文字列を指定します。

GCONで宣言されるgpはコンソールハンドルです。FILE *fpの様なノリで使用すると 思っていただくと判りやすいでしょうか?

関数リファレンス

以下に関数のリファレンスを示します。


(1) void gcon_init()

      機  能: グラフィックコンソールシステムの初期化
      引  数: なし
      戻り値: なし
      注  意: 最初に必ず実行して下さい。

(2) GCON *gcon_open( int px, int py, int w, int h )

      機能  : グラフィックコンソールをオープンします。
      引  数: px  VRAMのX座標表示開始位置を指定します。
              py  VRAMのY座標表示開始位置を指定します。
	      w   表示文字カラム数を指定します。
	      h   表示文字行数を指定します。
      戻り値: コンソールハンドルを返します。オープンに失敗した場合はNULLを
              返します。

(3) int gcon_print( GCON *gp, char *str )

      機能  : gpで指定されたコンソールに文字列を出力します。
      引  数: gp  gcon_open()で得たコンソールハンドルを指定します。
              str 文字列へのポインタを指定します。
      戻り値: 表示した文字数が返ります。
      注  意: 0x20〜0x7EまでのASCIIコードのみ表示されます。"\n"で改行が
              行われます。
      
(4) void gcon_set_fgcol( GCON *gp, int r, int g, int b )
    void gcon_set_bgcol( GCON *gp, int r, int g, int b )

      機能  : gcon_print()で表示される文字色を変更します。
              ..._fgcolは文字の色を変更し、..._bgcolは背景色を指定します。
      引  数: gp  gcon_open()で得たコンソールハンドルを指定します。
              r   赤の値を0〜255までの値で指定します。
              g   緑の値を0〜255までの値で指定します。
              b   青の値を0〜255までの値で指定します。
      戻り値: なし
      注  意: 実体はマクロなので、不当な変数を指定した場合でも動作してしまう
              事があります。

(5) void gcon_close( GCON *gp )

      機能  : gcon_open()でオープンしたコンソールをクローズします。
      引  数: gp  gcon_open()で得たコンソールハンドルを指定します。
      戻り値: なし
      注  意: libomのmalloc()を使用する限り意味の無い関数となっています(^^;

(6) int gcon_draw( GCON* gp )

      機能  : コンソールハンドル内で保持しているピクセルマップをVRAMに描画します。
              gcon_print()内で使用している為、直接使用する事は殆ど無いと思われ
	      ますが、再描画を行いたい場合などに使用して下さい。
      引  数: gp  gcon_open()で得たコンソールハンドルを指定します。
      戻り値: 常に0

その他

取りあえずPowerX-VM上で動作するプログラムのデバッグで困る場合が ありそうだったので作成してみました。機能アップや高速化などは 自由に行っていただいて構いません。ついでにそれを公開していただけ るとありがたいです。

履歴

  2000/05/21 : 初版


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